芭蕉の句碑(渋川市)概要: 伊香保温泉の鎮守である伊香保神社境内に建立されている芭蕉句碑は表面に「 初時雨 猿毛小蓑越 不し気南梨 芭蕉翁」、裏面に「 てれはふし張りふとるゝやしくれ傘 白兎園宗瑞 」 「 の川楚里と 月能見天居る 時雨か那 広岡宗瑞 」、側面に安永7年(1778)に建立したことが記されています。表の句は元禄2年(1689)9月、松尾芭蕉46歳の時、奥の細道行脚が終わり、故郷である伊賀上野(三重県伊賀市)を目指し、伊賀越えの山中で時雨にあった時に詠まれた句とされます。今年初めての時雨(晩秋に降る小雨)に寒さを覚え、早速蓑を羽織ったが、それを見ていた猿達も体にあった小さな蓑を欲しそうなように見える。という意味らしいです。裏の句の白兎園宗瑞は江戸の俳人で「五色墨(俳諧撰集)」を発刊、広岡宗瑞は江戸中期の俳人で水戸藩士、明和元年(1764)「白兎余稿」を編集しています。
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