平田家住宅(桐生市)概要: 平田家は江戸時代末期の嘉永4年(1851)から当地で商売をしていた商家(当時は雑貨屋)だった家柄です。旧店舗は明治33年(1900)に建てられた土蔵造2階建、切妻、瓦葺き、平入り、桁行3間半、建築面積41uの建物で、屋根には高く棟瓦を積み上げ格式を上げる一方で2階開口部は土蔵の観音開きにするなど防火面での工夫が見られ、1階正面は下屋により道路側に張り出し開口部は改造されているものの当時の姿をよく残しています。
隣接する物品蔵(袖蔵)も店舗同様に明治33年(1900)に建てられた土蔵2階建て、切妻、瓦葺き、建築面積18u、白漆喰仕上げの建物で妻面を道路側に見せています。
平田家住宅は明治時代の町屋建築の遺構として貴重で「国土の歴史的景観に寄与しているもの」との登録基準を満たしている事から敷地内にある主屋(大正2年:1913年建築、木造平屋建、桟瓦葺、桁行6間、梁間3間半、建築面積112u)と土蔵(大正2年:1913年建築、土蔵2階建、切妻、桟瓦葺、桁行4間、梁間2間半、建築面積35u)と共に平成18年(2006)に国登録有形文化財に登録されています。
当地域が「桐生市桐生新町重要伝統的建造物群保存地区」に選定されると、平田家住宅(旧店舗・旧店蔵・主屋・土蔵)はその構成要素に選定され、桐生市の良好な町並みに大きく寄与しています。
平田家住宅:上空画像
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