旧合名会社飯塚織物工場(桐生市)概要: 旧合名会社飯塚織物工場は昭和7年(1932)、飯塚春太郎によって建てられた木骨石造平屋建て、建築面積884u、スレート瓦葺の建物で織物工場特有のノコギリ屋根を持っています(織物を生産する工程で北側からの光が均一的で有効だった為、鋸状の屋根を採用する工場が多かったとされます)。
8連の屋根と大谷石を12段積み上げた外壁は桐生市内に現存する鋸屋根工場の中で最大級の規模を誇ります(大谷石は栃木県宇都宮市大谷町周辺で採掘される石材で、軽量、柔らかい、耐火性能が高いなどの特徴があります)。開口部は上部がアーチ状にし外部側に柱型を張り出すなど当時の洋風建築の要素を取り入れています。
旧合名会社飯塚織物工場は工場建築ながら意匠的にも配慮が窺える良質な建物で当時の桐生市繊維文化の遺構として貴重で「国土の歴史的景観に寄与しているもの」との登録基準を満たしている事から平成17年(2005)に国登録有形文化財に登録されています。現在は私設博物館(MAEHARA 20th・桐生自動車博物館)として再利用され内部にはクラッシクカーなどが展示されています。
桐生自動車博物館:上空画像
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