穴原薬師堂(みどり市)概要: 穴原薬師堂は群馬県みどり市大間々町塩原に境内を構えている御堂です。穴原薬師堂の創建は不詳ですが、明治時代の記録によれば大同年間(806〜809年)に弘法大師空海が自ら彫り込んだと伝わる薬師如来像があったと記載されている事から、これが事実とすれば平安時代初期まで遡ります。
堂下には弘法大師空海縁の御手洗井があり、渇水時にも枯れる事がないとの伝承もあり、当時は真言系の寺院だった可能性もあります。
穴原薬師堂の山門は三間一戸の八脚楼門で、屋根は入母屋、金属板葺き、上層部左右には花頭窓、高欄付き、下層部左右には仁王像(利八・孫助・塩右衛門、作)が上層部には十六羅漢像が安置され、建築年は仁王像の制作年と同じ寛政4年(1792)に建立されたと推定されています。
山門(楼門)は江戸時代後期の楼門建築の遺構として貴重な事から昭和60年(1985)にみどり市指定重要文化財に指定されています。
薬師堂(本堂)は享保15年(1730)、棟梁金平、七右衛門によって建てられたもので、木造平屋建て、宝形造り、金属板葺き(元萱葺)、桁行2間、張間2間、正面1間向拝付、外壁は真壁造り板張り、内部には寛政6年(1794)に彫刻された本尊医王尊像や日光菩薩像、月光菩薩、十二神将など多くの仏像が安置されています。
穴原薬師堂は江戸時代中期に建てられた御堂建築の遺構として貴重な事から昭和60年(1985)にみどり市指定重要文化財に指定されています。又、境内には庚申塔、石仏、石碑が安置され信仰の篤さが窺えます。宗派:曹洞宗。本尊:薬師如来。
穴原薬師堂:上空画像
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