林昌寺(中之条町)概要: 宝満山白雲院林昌寺は群馬県吾妻郡中之条町大字伊勢町に境内を構えている曹洞宗の寺院です。林昌寺の創建は平安時代、長馨和尚により開かれたのが始まりと伝えられています。一時衰退しましたが戦国時代に武田信玄の上州侵攻により当地が武田家の家臣真田家の領地となり、真田幸隆の弟、矢沢薩摩守頼綱が再興しています。
伝承によると頼綱は上和泉の合戦で敗走の際、敵から矢を受け、1人の若武者が身代わりとなって討死しました。その後、頼綱の霊夢に地蔵菩薩の化身が立ち、身代わりになったのは自分だった事を告げました。頼綱は地蔵菩薩に対し篤く感謝し自らが隠居すると堂宇を再建し地蔵菩薩像を祀ったと伝えられています。
その後、文禄2年(1593)には当初あった川原町から長岡に移し、さらに寛永16年(1639)に現在地に移っています。歴代沼田藩主真田家が庇護し、寺領の寄進や堂宇の改修が行われ、真田昌幸により寺紋の六連銭が許されました。
林昌寺境内にあるシダレザクラは樹高16m、根廻り4.7m、目通り3.8mの巨木で昭和63年(1988)に中之条町指定天然記念物に指定されている他、文永8年(1271)に建立され阿弥陀如来立像を刻印した板碑が昭和54年(1979)に中之条町指定重要文化財に指定されています。
正面の山門は元文年間(1736〜1740年)に建立され三間一戸、八脚楼門、入母屋、金属板葺き、2層目には高欄を廻した建物で当時の林昌寺の繁栄を伝えています。
関東九十一薬師霊場第45番札所(札所本尊:薬師如来)。関東百八地蔵尊霊場第30番札所(札所本尊:地蔵菩薩)。山号:宝満山。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦牟尼仏。
林昌寺:上空画像
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