常福寺(沼田市)概要: 大感応山長寿院常福寺は群馬県沼田市材木町に境内を構えている天台宗の寺院です。常福寺の創建は鎌倉時代末期の正中元年(1324)、崇覚法印によって開かれたのが始まりとされ、歴代沼田城主の祈願所でした。
古くは井上上町にあったそうですが、沼田城改修の際に現在地に移り、当時の城主真田伊賀守(信利)が中興開基、忠純法印が中興開山となり、寺領100石が安堵、百間四方の境内を寄進され、沼田地方の天台宗の本山として隆盛を極めました。
境内には祈願所だった二十三夜月勢至堂には運慶が彫り込んだと伝わる勢至菩薩観音像が安置されています。
又、常福寺の寺宝である渡部崋山筆の韓信忍耐の図は江戸時代後期に製作されたもので、縦58.5cm、幅109cm、紙本着色、額装、歴史的な人物が製作者で意匠的にも優れている事から昭和51年(1976)に沼田市指定重要文化財に指定されています。山門は切妻、銅板葺、現在は勅使門なのか一般の人の出入は制限されているようです。
鐘楼は入母屋、銅板葺、精緻な彫刻が建物全体に施され、極彩色に彩られています。本堂は入母屋、銅瓦棒葺、桁行8間、正面唐破風向拝付、唐破風には見事とな龍の透かし彫りが施されています。二十三夜月光山勢至堂は2重入母屋造、銅板葺、妻入、桁行6間、梁間6間、正面唐破風向拝付。宗派:天台宗。
常福寺:上空画像
|