四万の甌穴(中之条町)概要: 四万の甌穴は群馬県吾妻郡中之条町四万に位置しています。四万川の秋鹿橋から下流130mの間に大小8つ甌穴があり「四万の甌穴群」と称されています。所謂「四万ブルー」と呼ばれるエメラルドのような透明感のある落ち着いた青緑色は吸い込まれるようで印象的な景観です。
主なものは○径23p×21p、深さ23p:○径45p×45p、深さ40p:○径150p×180p、深さ150p:○径120p×120p、深さ40p:○径300p×300p、深さ150p:○径120p×120p、深さ50pで、いずれも渦流によって川底の凹部で転石が回転し円形に近い甌穴を形成しています。このように大きな甌穴が出来るのには数万年もの時間がかかるとされ複数存在する事も珍しい事です。
元々子供の遊び場として知られていましたが、地質学上貴重なものとは誰も思わず、関善平県議会議員が岡山県に位置する奥津渓谷の甌穴が国指定天然記念物と知り、同じようなものが四万川にもある事を思い出し群馬県教育委員会に知らせました。その後、調査結果をまとめ申請した結果、大変貴重なものと評価され昭和46年(1971)に名称「四万の甌穴」として群馬県指定天然記念物に指定されました。
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