群馬県の日本三大(天狗・下り宮・奇景)

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群馬県の日本三大・概要

群馬県には日本三大○○が幾つか存在しますが、今回は日本三大天狗の1つに数えられている迦葉山弥勒寺と日本三大下り宮の1つに数えられている貫前神社、日本三大奇景の1つに数えられている妙義山(妙義神社)を紹介します。

日本三大天狗:迦葉山弥勒寺

日本三大天狗:迦葉山弥勒寺

迦葉山弥勒寺概要: 迦葉山弥勒寺群馬県沼田市)は平安時代の嘉祥元年(848)、葛原一品親王が名僧として知られた慈覚大師円仁を招いて創建したとの伝承が伝えられています。当初は天台宗の寺院で最盛期には49院を擁する大寺院として発展しましたが、康正2年(1456)に天巽慶順禅師により曹洞宗の寺院として再興されています。再興に際しては天狗が人の姿に変えた中峰が大きく寄与し、その後、弥勒寺の守護神となったとの伝説から、後の世に高尾山薬王院、鞍馬山鞍馬寺と共に「日本三大天狗」の一つに数えられるようになりました。江戸時代初期には沼田藩(藩庁:沼田城)主真田家から篤く庇護され、沼田真田家の没落を招いた真田信利の墓碑が密かに建てられたと伝えられています。その後は徳川将軍家の祈願所として朱印地百石、十万石の大名と同格の格式、境内地七百十八町歩を賜り、境内には城主でも馬を降りて参拝に臨んだそうです。現在でも祈願所(特に家内安全に御利益がある。)として天狗の面を求める参拝者が多く、境内には日本一を誇る天狗面が掲げられています。

日本三大下り宮:貫前神社

日本三大下り宮:貫前神社

貫前神社概要: 貫前神社群馬県富岡市)は安閑天皇(第27代天皇・在位:西暦531〜536年)の時代に領主である磯部氏(物部氏)が経津主神を祭る社を設け創建したとされます(その後、比売大神も一緒に祭られるようになっています)。貫前神社の格式は高く、当時上野国(群馬県)内で名社とされる12社(上野国十二社)の神社の内の最高位に格付けられた事から上野国一之宮とされ、国司や守護、領主により保護の対象となり社領の安堵や社殿の造営が繰り返し行われてきました。特に、現在残されている貫前神社の社殿の多くが徳川将軍家から寄進されたもので、国指定重要文化財に指定されています。貫前神社は明治時代以前は神仏習合の形態を採用し、祭祀を司る別当寺院として三会寺、光明院、大乗院、神宮寺が存在し、境内には三重塔、観音堂、薬師堂、不動堂、鐘楼、護摩堂、経蔵、仁王門、弥勒堂など仏教色の強い堂宇が建ち並んでいましたが、明治時代の神仏分離令により、それらの堂宇が取り払われ、別当寺院とも分離しています。貫前神社の境内地は擂鉢状の中心に位置する事から、下仁田街道(姫街道)の宿場町で、貫前神社の門前町である一宮宿からは一度上り坂を上り、大鳥居、総門を過ぎると、今度は下り坂に転じる事から「下り宮」の別名があり、草部吉見神社、鵜戸神宮と共に日本三大下り宮に数えられています。群馬県内では貫前神社の他、木曽三社神社(渋川市)も鳥居から下った境内に社殿が鎮座し、独特な景観が見られます。

日本三大奇景:妙義山(妙義神社)

日本三大奇景:妙義神社

妙義神社概要: 妙義山(最高峰・相馬岳−標高:1103.8m)は、群馬県甘楽郡下仁田町・富岡市妙義町・安中市松井田町に位置し、その山姿と、急峻な山並みから耶馬渓(大分県中津市)、寒霞渓(小豆島、香川県小豆郡小豆島町)と共に日本三大奇景、又は日本三大奇勝に数えられています。さらに、上野国(群馬県)内でも赤城山(群馬県前橋市・桐生市・渋川市・ 沼田市・利根郡昭和村)、榛名山(群馬県高崎市)と共に上毛三山の一つに数えられています。妙義山の中腹に境内を構える妙義神社(群馬県富岡市)は、古代人が妙義山に対しての畏敬の念や感謝の意など素朴な自然崇拝から発生した信仰が具体的に形になったものが前身とされます。当初は波己曽大神と呼ばれ、波己曽大神は格式の高い神として、「日本三代実録」や「上野国神階帳」といった記録書にも神階を与えられていた事が記載されています。その後、神仏習合するようになると妙義大権現が主祭神として祭られ、波己曽大神は境内社に追いやられるようになり、明治時代の神仏分離が行われると仏教色が強い事から妙義大権現と波己曽大神に名前が消え、代わりに日本武尊が祭られるようになりました。江戸時代に入ると、七日市藩(藩庁:七日市陣屋)主前田家の祖神が菅原道真で、妙義神社にも合祀されていた事から篤く信仰されるようになり、さらに、江戸城から見ると北西に位置する事から乾(戌亥)の方角を鎮護する神社として徳川将軍家からも信仰を受け社運も栄えました。妙義山は山麓の村々で特に信仰され、中之嶽神社(群馬県下仁田町)なども著名な神社として知られています。

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