毛塚記念館(館林市)概要: 毛塚記念館は江戸時代後期から末期(1830〜1867年)に建てられた町屋(商家)建築です。木造2階建て、切妻、瓦葺き、平入、建築面積61uで正面1階部分は下屋が張りだしています。
1・2階の正面は略格子戸で外壁は下見板張り縦押縁押さえ、妻部分のみは真壁造、白漆喰仕上げ。「丸木屋(昭和29年:1954年に分福酒造に改称)」の屋号で江戸時代から昭和にかけて酒造業を営んできた老舗で建物も華美な装飾を排した質素な意匠ですが誠実さが感じられます。
昭和50年(1975)に酒蔵が野辺町に移転、さらに平成9年(1997)に母屋が取り壊しとなり正面の店部分だけが残され平成11年(1999)に曳きやにより現在地に移転しました。江戸時代当時は館林城の城下町として多くの町屋が軒を連ねていましたが現在では多くが失った為、藩政時代の商家建築を伝える貴重な存在です。
毛塚記念館は江戸時代の商家建築の遺構で「国土の歴史的景観に寄与しているもの」との登録基準を満たしている事から平成10年(1998)に国登録有形文化財に登録されています。現在は毛塚記念館として当時の利用した道具や家財、資料などが展示されています。
毛塚記念館:上空画像
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