法林寺(高崎市吉井町)概要: 菩提山功徳院法林寺の創建は天正8年(1580)に開かれ、文禄2年(1593)に住蓮社安誉上人によって開院したのが始まりとされます。本堂内部には幕末に荻原久右衛門(町人)によって寄進された西国三十三観音霊場、坂東三十三観音霊場、秩父三十四観音霊場の本尊を模した百体の観世音菩薩像が安置されています。
寺宝である鋳造阿弥陀如来像は鎌倉時代に善光寺式三尊仏の中尊として制作されたと推定される像で総高42.8cm、肩張り11cm、胸厚6.7cm、裾厚6cm、重量10`以上、当地域では数少ない鋳造の阿弥陀如来像の遺構として貴重な事から昭和57年(1982)に高崎市(旧吉井町)指定重要文化財に指定されています。
法林寺は吉井藩(藩庁吉井陣屋)の代官だった島家の菩提寺で境内には良政を行った島家初代丹斎高堅(1763〜1848年、享年86歳)、2代丹太夫高茂(1793〜1869年、享年77歳)、3代丹治高行(1821〜1899年、享年79歳)の墓碑があり昭和57年(1982)に高崎市(旧吉井町)指定史跡に指定されています(吉井藩主松平家は定府大名だった為、江戸城詰めで領内には代官:島家が派遣されました)。
又、境内にあるカヤは推定樹齢300年、目通り周4.2m、根元周7m、樹高38m、枝張東西11m、南北13m、明治12年(1879)地租改正の際には旧吉井町の測量の基準標樹になった名木で昭和52年(1977)に高崎市(旧吉井町)指定天然記念物に指定されています。
本堂は入母屋、桟瓦葺、桁行5間、正面1間唐破風向拝付。鐘楼は2重宝形、桟瓦葺、袴腰付。南毛三十三観音霊場第十七番札所。山号:菩提山。院号:功徳院。宗派:浄土宗。本尊:阿弥陀如来。
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