宗本寺(中之条町)概要: 揚水山宗本寺は群馬県吾妻郡中之条町下沢渡に境内を構えている浄土宗の寺院です。宗本寺の創建は室町時代初期の応永元年(1394)真誉誓故によって開かれたのが始まりと伝えられています。
現在の本堂(入母屋、銅板葺、桁行8間、正面唐破風向拝付、棟梁:群馬郡和田山村出身の松本吉右衛門)は寛延3年(1750)に再建されたもので欄間に嵌め込まれた享和元年(1801・高瀬忠七作)、享和3年(1803・高瀬忠七作)、文化4年(1807・萩原平蔵作)、天保13年(1842・定運作)に奉納された彫刻が平成12年(2000)中之条町指定文化財に指定されています。
宗本寺の寺宝である二十五菩薩来迎図は南北朝時代に恵心僧都(恵心流の祖、「往生要集」著)が制作したと伝わるもので縦138p、幅75.6pには阿弥陀如来を中心に脇侍に観世音菩薩、勢至菩薩が描かれ周囲には二十五菩薩が三尊を取り囲んでいるような構図で、室町時代初期の来迎図の典型として貴重な事から昭和56年(1981)に群馬県指定重要文化財に指定されています。
又、境内に建立されている2基の宝篋印塔は康永3年(1344)と康永4年(1345)に四郎二郎入道(吾妻庄河戸村内山田住人大檀那)が父母の菩提のため造立したもので南北朝時代の形式を伝えるものとして群馬県指定重要文化財に指定されています。
境内からは離れていますが四万温泉に境内を構えている日向見薬師堂は宗本寺が所有管理しており国指定重要文化財に指定されています。山号:揚水山。宗派:浄土宗。
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