湯元呑湯道標(群馬県渋川市)概要: 湯元呑湯道標は伊香保温泉の温泉街の頂上部に鎮座している伊香保神社からやや離れた湯元呑湯の近くにあります。案内板によると「 明治期ドイツ人医師ベルツ博士の指導により飲泉療法が盛んになり呑湯所も設置されたと考えられます。この道標は、浴客にとって不案内な土地での道案内に建てられました。呑湯という土地内の一ヶ所を指示する道標は全国でも珍しく交通史、風俗史として貴重なものです。・・・(後略) 渋川市教育委員会」とあります。ベルツ博士は明治政府に招かれた御雇い外国人で草津温泉や箱根温泉が有名ですが伊香保温泉も訪れ、明治13年(1880)に発刊された「日本公泉論」の中でも伊香保の地名が出てきます。又、温泉街の環境整備や衛生面の助言なども行い、伊香保温泉の近代化にも影響がありました。湯元呑湯道標は明治23年(1890)に建てられた比較的新しい道標ですが上記の理由により昭和55年(1980)に渋川市指定史跡に指定されています。
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