白井宿

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概要・歴史・観光・見所

白井宿(渋川市)概要: 白井宿は群馬県渋川市白井に位置しています。白井宿:町並み白井宿の町の起こりは康元元年(1258)、長尾景煕が白井の地を与えられ、居城である白井城を築城、その城下町として発展しました。特に室町時代中期の城主長尾景仲は関東管領である山内上杉家の家宰として活躍し上野国・武蔵国の守護代にも赴任するなど白井長尾家の基礎を築き大きな影響力を持ち城下町や領内の整備、開発にも尽力しました。白井宿は吾妻川と利根川が合流し街道が四方に交差する交通、経済の要衝で軍事拠点の1つとなっていた為、戦国時代に山内上杉家が没落すると白井長尾家も衰微し大大名である越後上杉家や甲斐武田家、小田原北条家などが何度も白井城を巡り攻防戦が繰り広げられ城下町もその都度被害を受けていました。

【 白井藩の成立と廃藩 】−天正18年(1590)の小田原の役で北条家が滅び徳川家康が白井宿:源空寺江戸に入封すると家臣である本多康重が2万石で白井領を与えられ、廃城になった白井城の整備、拡張や城下町の町割りなどに尽力し、父親である本多広孝は自らの菩提寺である源空寺(群馬県渋川市)を創建するなど、現在に繋がる基礎が固められました。康重は慶長5年(1600)の関ヶ原の戦いの功により岡崎藩(愛知県岡崎市)に5万石で加増移封となり、代わって松平康長が2万石で入封し白井藩を立藩しました。康長が慶長7年(1602)に古河藩(茨城県古河市)に移封になると、その後、井伊直孝(徳川四天王井伊直政の次男)が1万石で入封、元和2年(1616)に彦根藩(滋賀県彦根市)を継ぐ事になると、代わって西尾忠永が2万石で入封しました。元和4年(1618)、忠永が土浦藩(茨城県土浦市)に移封になると本多紀貞(本多康重の3男)が1万石で入封、元和9年(1623)本多紀貞に嗣子がなく死去すると白井藩は廃藩、白井城も破棄されました。

【 沼田街道西通り:宿場町 】−白井宿は主要街道の宿場町ではなく、白井宿:町並み・土蔵城下町としての機能も失いましたが吾妻川と利根川が合流する交通の要衝としてある事は変らず古くから白井文化圏の中心になっていた事等から多くの物資が集められ独自の経済圏を広げていきました(最盛期には3郡24ヶ村に及んだそうです)。白井宿は市場町でもあり、上・中・下町がそれぞれ5と10の付く日を交合に6回、所謂六斎市が開かれ、馬草・薪・材木・麻・繭糸・木綿・真綿・木綿・煙草・塩・茶・水油・米麦・豆などが取引され繁栄の源泉となりました。白井宿には主要街道ではなかったものの、沼田藩の藩庁である沼田城(群馬県沼田市)の城下町と前橋藩の藩庁である前橋城(群馬県前橋市)の城下町を結ぶ沼田街道西通りと呼ばれる街道や、三国街道渋川宿(群馬県渋川市)や北牧宿(北牧宿からは草津温泉とを結ぶ草津街道が分岐)と白井宿を結ぶ脇街道が放射状に分岐し、流通の要衝地は維持されました。

【 白井宿の町並み 】−白井宿の町並みは白井城の城下町時代の町割をを引継ぎ、白井宿:町並み・俯瞰短冊形の敷地割りに、道路の中央には水路(白井堰)が設けられ随所に井戸(延命水の井戸・羅漢水の井戸・宮本町の井戸・薬師の井戸)が設置されました。白井宿は利根川と吾妻川に接しているものの、やや高台に位置している事から古くから水利には苦労し「嫁に行くなら白井はおよし、田なし、水なし、井戸深し」と謡われる程で、白井堰が出来た事でひ飛躍的に生活が向上したと思われます。現在は雑割石積にするなど改修され、水路沿いに植樹された八重桜が春の風物詩となっています。

白井宿は江戸時代中期、文久2年(1862)、明治31年(1898)の3度の大火で多くの建物が焼失し、さらに明治時代に清水越往還(現在の国道17号線)が整備されると、主要道から外れた事で商業地としての優位性が失われ商都としては次第に衰微し、現在江戸時代の土蔵造りの家並みが残っているのは豊嶋屋と薬種屋の2軒だけになってしまいました。特に豊嶋屋は江戸時代からの豪商と知られ、酒造や質屋などを生業とし、江戸時代末期から明治時代にかけては生糸の取引で成功を収め横浜の貿易にも参画しています。現在白井宿では古い町屋や水路、井戸、石碑、石仏などを整備して観光地として多くの人達が訪れています。

白井宿:上空画像


白井宿:ストリートビュー

白井宿・町並み:写真

白井宿:町並み
[ 付近地図: 群馬県渋川市 ]・[ 群馬県渋川市:歴史・観光 ]
町並み 地神 清水下地蔵尊 八間町の井戸
町並み 水路 町並み 町並み
町並み 町並み 長屋門 新田町の井戸

白井宿:神社・寺院・城郭

白井城
白井城
白井城
薬師堂・厨子
薬師堂・厨子
薬師堂・厨子
玄棟院
玄棟院
玄棟院
源空寺
源空寺
源空寺
神明宮
神明宮
神明宮
城山不動尊
城山不動尊
城山不動尊
道しるべ
道しるべ
道しるべ
北向地蔵尊
北向坂蔵尊石堂
北向地蔵尊石堂


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