石山観音堂(万徳寺)概要: 観音山北野院万徳寺は群馬県伊勢崎市下触町に境内を構えている真言宗豊山派の寺院です。 万徳寺の創建は嵯峨天皇の御代(809〜823年)、弘法大師空海がこの地を訪れ本尊(現在の本尊は調査により室町時代前後と推定されています。)である聖観音像を自ら彫り込み修業したと伝えられ、平安時代の延暦3年(784)に通尊法師が庵を建立したのが始まりとされます。中世以降は北関東随一の馬頭観音として信仰され例祭には多くの馬の参拝があったと言われています。
万徳寺境内正面には安永4年(1776年)に建立された切妻、瓦葺、八脚単層門、三間一戸の山門があり両側には鎌倉時代に運慶が彫り込んだとされる仁王像が安置しています。山門の背後には鰐口堂があり天明7年(1787)に鋳造された鰐口(直径約2m・佐野(栃木県佐野市)出身の鋳物師 新井源七作・伊勢崎市指定文化財)が掛けられています。
参道右側にある鐘楼堂は元亀年間(1570〜1573年)に赤堀城主秀綱が寄進したものとされますが現在は鐘は掛かっていません。観音堂(入母屋、桟瓦葺、桁行3間、梁間3間、唐破風向拝付)背後には赤城山噴火で形成されたという巨石群があり、古くからの自然崇拝的な信仰が元々根付いていたとも考えられます。
新上州三十三観音霊場第十二番札所。山号:観音山。院号:北野院。寺号:万徳寺。宗派:真言宗豊山派。本尊:聖観世音菩薩、馬頭観世音菩薩。
石山観音堂:上空画像
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