笹森稲荷神社

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概要・歴史・観光・見所

笹森稲荷神社(甘楽町)概要: 笹森稲荷神社は群馬県甘楽郡甘楽町福島笹森稲荷神社(甘楽町)の参道の一つに設けられた朱色の鳥居。聖域と日常空間との結界を明確にしています。に鎮座している神社です。笹森稲荷神社の創建は平安時代の天長2年(825)に勧請されたのが始まりと伝えられています。江戸時代に入ると、小幡藩が立藩し、当初の陣屋が下仁田街道(姫街道)福島宿にある稲荷山東学院の境内に設置され、東学院が笹森稲荷神社の別当を担っていた事から、歴代小幡藩主が篤く信仰するようになりました。特に初代藩主織田信良は安産祈願を行い後に2代藩主となる織田信昌が誕生した事から領内の鎮守として信仰し、小幡陣屋の工事の際は安全を祈願の為に神楽を奉納したとされます。

例大祭の日曜日に開催される露店市は北関東一とも言われ、町内では山車や稚児行列が練り歩き、甘楽町に春を告げる風物詩となっています。祭神:倉稲魂神、豊城入彦命他6柱。

笹森稲荷神社の社殿は明和8年(1771)に再建されたもので神社山門(随身門)は入母屋、桟瓦葺、三間三戸、八脚楼門、外壁は朱色、上層部に外壁は無く吹き放し。拝殿は木造平屋建て、切妻、桟瓦葺、妻入、間口3間、正面切妻1間向拝付、外壁は真壁造り板張り、木部朱塗り。

本殿は一間社流造、銅瓦棒葺、正面一間向拝、三方浜縁、高欄、脇障子付、向拝などに精緻な彫刻が施され極彩色で彩られています(小幡陣屋の鬼門鎮守である小幡八幡宮の割拝殿と拝殿の形式が似ている印象を持ちます)。境内は6世紀後半に築造されたと推定される全長100mの前方後円墳(笹森古墳:群馬県指定史跡)で頂上部で、古くから神聖視されていた聖地だったと思われます。

毎年3月第2土・日曜日の例大祭で奉納される神楽舞笹森稲荷神社(甘楽町)参道石畳みから見た拝殿と石造狛犬。結構雰囲気があります。や巫女舞などの太々神楽は織田家縁の古式を伝える神事として貴重な事から昭和42年(1967)に甘楽町指定無形民俗文化財に指定されています。笹森稲荷神社と関係が深い「織田氏家臣録」は宝永3年(1753)に東学院の住職である祐廣上人が例祭で使用する神輿の制作を発願し、それに応じた小幡藩が藩主以下家臣一同浄財を集めた記録書で、織田兵部大輔(6代藩主織田信右)はじめ、士分144名、医師と茶坊主など11名、隠居2名、無格2名、足軽61名が綴られている貴重なものとして昭和44年(1969)に甘楽町指定重要文化財に指定されています。

社殿に掲げられている「富岡製糸場絵馬」は、官営工場である富岡製糸場が竣工した記念により明治8年(1875)に笹森稲荷神社に奉納された大絵馬で、当時の富岡製糸場の様子が判る貴重なものとして、平成25年(2013)に甘楽町指定重要文化財に指定されています。

笹森稲荷神社:上空画像


笹森稲荷神社:ストリートビュー

笹森稲荷神社:社殿・境内・写真

笹森稲荷神社参道の起点となる大鳥居(明神鳥居)。街道から境内にいざないます。
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笹森稲荷神社参道石段から見上げる神門(随身門)。狛狐が参拝者を見下ろしています。 笹森稲荷神社境内から見上げる朱色の鳥居(神明鳥居)と拝殿と石垣。 笹森稲荷神社本殿と幣殿と透塀。本殿は結構凝った作りです。 笹森稲荷神社境内に設けられた神楽殿。シンプルな構成です。
独り言
古墳の頂部に鎮座しているせいか、奇妙な神聖性を感じる神社です。境内には大木も多く、そこから見える規模の大きな朱色神門から見下ろす白色の狛狐のコントラストも印象的です。


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