榛名神社(沼田市)概要: 榛名神社は群馬県沼田市榛名町に鎮座している神社です。榛名神社の創建は不詳ですが鎌倉時代に埴山姫命の分霊が勧請されたのが始まりと伝えられています。
当時、本社である榛名神社の御師達が積極的に榛名信仰を広めたとされその一環として当地域にも分霊が勧請されたと推定され、建長7年(1255)には沼田郷総鎮守に崇められ広く信仰されることになりました。
祭神である寶高大明神(倭建命)は9世紀に穂高山から現在の沼田城の城内に勧請されたとされ、薄根大明神(菅原道真命)の創建は不詳ですが古くから当地に鎮座していたとされます。平安時代後期に編纂されたと推定される上野国神名帳(現在のものは永仁6年:1298年に写し)によると寶高大明神は従一位に、薄根大明神は従二位に列してた事が記載され当時から格式の高い神だった事が推察されます。
享禄2年(1529)には沼田万鬼才顕泰が沼田城を築城の際、寶高大明神(倭建命)と埴山姫命を現在地に遷座し当地に祭られていた薄根大明神(菅原道真命)と合祀、社殿を建立しました。
歴代領主からも崇敬され元和元年(1615)には真田信之が社殿を改築し、4代領主真田信政は石鳥居を奉納、本多正永は木造鳥居を造営、歴代沼田藩主である本多氏、黒田氏、土岐氏は宝物や社領の安堵などを行い榛名神社を庇護しました。
古くから神仏習合し「榛名大権現」と呼ばれてきましたが明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が排され、現在の社号である「榛名神社」に改称し、明治6年(1873)に郷社、昭和3年(1928)に県社に列しました。
現在の榛名神社本殿は桃山文化を継承する建物で、三間社流造り、銅瓦棒葺き、全体が極彩色で彩られ、細部や壁面には彫刻が施されています。拝殿は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行3間、正面1間向拝付き。
神楽殿は、入母屋、鉄板葺き、妻入り、外壁は正面3方が柱のみの吹き放し、腰壁は袴腰、榛名神社春季例祭には神楽が奉納されます。祭神は埴山姫命、倭建命、菅原道真命、建御名方命。
榛名神社:上空画像
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