金善ビル(桐生市)概要: 金善ビル(かなぜんびる)は大正10年(1921)に 2代目金居常八郎によって建てられた鉄筋コンクリート造4階(当初は5階建として建てられましたが老朽化により危険視され最上階部分が撤去、現在のような4階建に改修されました。)、地下1階、搭屋付、桁行8.2m、梁間9.1m、建築面積94uの建物です。1階部分は白色の石張り風(コンクリート打ち放し、意匠横目地、白ペンキ仕上げ)、 2階以上はタイル張りで柱型と縦長の開口部周りと張り分けている事で垂直性を強調しています。又、正面入口上部のレリーフや、さらにパラペットの意匠、外壁も僅かながら凹凸を付け正面性を演出しています。戦前までは金善織物の事務所でしたが、戦後に廃業になった為、事務所や店舗、飲食店などが利用されています。金善ビルは現在では数少ない昭和初期に建てられた事務所建築の遺構で、鉄筋コンクリート造の建物としても群馬県内最古級、さらに「造形の規範となっているもの」との登録基準を満たしている事などから平成18年(2006)に国登録有形文化財に登録されています。
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