桐生倶楽部会館概要: 桐生倶楽部会館は群馬県桐生市仲町二丁目に位置しています。桐生倶楽部とは明治33年(1900)に産業人の社交機関として結成された桐生懇話会を大正7年(1918)に発展させて発足させたもので、鉄道、銀行の誘致、電話設置など明治時代から大正時代の桐生の近代化に大きく寄与しました。
桐生倶楽部会館の建物は大正8年(1919)、桐生倶楽部の拠点、桐生にある企業家の社交場として計画されたもので、木造2階建て、寄棟、瓦葺き(赤色)、建築面積289.61u(延床面積458.61u・テラス面積88.82u)、外壁はリシン吹き付けで仕上げられ、スパニッシュコロニアル様式となっています。
縦長の上げ下げ窓、4本の煙突、玄関ポーチにはギリシャ神殿風の柱、玄関扉上部はファンライトと呼ばれる半円形の欄間を設えるなど当時の洋風建築の要素を取り入れています。
桐生倶楽部会館は当時の桐生の社交界の歴史的意義や良好な近代建築の遺構としても貴重な存在で「造形の規範となっているもの」との登録基準を満たしている事から平成8年(1996)に国登録有形文化財に登録され、平成27年(2015)に桐生市重要文化財に指定されています。設計は清水巌。施行は清水組。
桐生倶楽部会館:上空画像
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