岩神の飛石

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概要・歴史・観光・見所

岩神の飛石(前橋市)概要: 岩神の飛石は群馬県前橋市昭和町3丁目に位置しています。岩神の飛石案内板によると「 周囲が約60m、高さは地表に露出した部分だけで9.65m、さらに地表下に数mは埋もれているこの大きな岩は、「岩神の飛石」と呼ばれています。昔、石工がノミをあてたところ、血が流れ出したという伝説があります。岩は赤褐色の火山岩で、地表には縞のような構造も見えます。しかし大きさのそろった角ばった火山起源の岩や石が多い部分もあります。この岩の火口から溶岩として流れ出したものではなく、火口から噴出した高温の火山岩や火山灰などが冷えて固まってできたものと考えられます。この地点より約8Km上流の坂東橋の近くの利根川ぞいの崖では、10万年以上も前に赤城山の山崩れでできた厚い地層の中に同じ岩が認められます。このことから、この岩は赤城火山の上半部が無くなるほどの大規模な山崩れに由来することがわかります。さて前橋の街の地下には、「前橋泥流」と呼ばれる地層が厚く堆積しています。これは約2万年前に浅間山で起こった山崩れが、水を含んで火山泥流に変化して流れてできた地層です。この地層の中にも、岩神の飛石と同じような石が多く含まれています。またここは火山泥流の堆積後、平安時代以前までの間に、利根川が流れていたところでもあります。これらのことから、この岩は現在の坂東橋のあたりの堆積していた地層の中から、約2万年前の火山泥流によりこの近くまで押し流されてきたものと思われます。さらにその後の利根川の洪水によって、今の場所まで運ばれてきたと考えられます。岩神の飛石は、私たちに前橋とその周辺の自然の歴史とその営みを教えてくれます。 文化庁・群馬県教育委員会・前橋市教育委員会 」とあります。

岩神の飛石は古くから自然崇拝的な信仰があったようで現在は飛石の前に岩神稲荷神社の社殿が建立され周囲には石碑や石祠、石仏なども散見出来ます。岩神の飛石とは規模が異なりますが、同じ前橋市内に鎮座している産泰神社の背後にも赤城山の火山活動により噴出した溶岩が固まって形成された巨石群があり信仰の対象になったようです。

赤城山周辺に住む人達は赤城山を霊山として崇めた結果、岩神の飛石や産泰神社の巨石群にも特別な感情があったのかも知れません。岩神の飛石は大変貴重な事から昭和13年(1938)に国指定天然記念物に指定されています。

岩神稲荷神社の創建は江戸時代初期に前橋藩初代藩主酒井重忠が稲荷神を勧請したのが始まりとされ、歴代酒井家から崇敬されました。岩神稲荷神社拝殿は木造平屋建て、切妻、銅板葺き、平入、桁行3間、張間3間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り(妻壁のみ白漆喰仕上げ)。本殿は一間社流造、銅板葺き、木部朱塗り。

岩神の飛石:上空画像


岩神の飛石:ストリートビュー

岩神の飛石:全景・稲荷神社・写真

飛岩
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