原城

斎藤半兵衛竜政は美濃国守護代を担った斎藤道三の末流とされますが、道三の一般的に知られている子供で上野国に流れたとされる人物はいない事から、事実としてもかなり遠縁と思われます。

長壁氏についても、目立った実績は無かったようですが、城の規模からするとかなりの実力者だったのかも知れません。

原城は比高約１５ｍ程の台地上の西の端部に築かれた中世の城郭です。

主郭は南北に約４０ｍ、東西約１５ｍ程で主郭の北側と西側は小川が流れ、その流れによって形成された崖地、南側と東側は幅１５ｍ、深さ１０ｍ程の水堀が配されていました。

主郭の南側には主郭の半分位の規模の二之廓、さらに規模が小さい三之廓がありそれらの南側にも幅広で深い堀が設けられています。

原城の城域のある台地は、西側の榛名川と東側の鳥川の支流、南側を鳥川で囲われており、天然の外堀に見立てられていたようで、実城の周囲には複数の郭状の平地と字名として中屋敷や館と呼ばれている事から城主の居館や家臣の屋敷が配され、馬場等にも利用されていたのかも知れません。

現在も深い堀や土塁、郭の形状等の遺構が明瞭に残されています。原城の城跡は貴重な事から高崎市指定史跡に指定されています。